今回は珈琲の主成分の一つ、トリゴネリンに関して書きます。
トリゴネリンとは何か?
トリゴネリンは珈琲固有の成分と言われているほど、自然界では希少な物質です。
トリゴネリン含量 (出典:田口寛・ビタミン)
表を見ていただいてもわかる通りトリゴネリンは珈琲にだけ豊富に含まれています。
食品から自然にトリゴネリンを取るなら珈琲を飲むしか選択肢はありません。
トリゴネリンには、脳の老化やアルツハイマー型認知症を予防する効果があるという研究成果が出ている。(引用:Wikipedia・トリゴネリンの効果)
トリゴネリンは深煎りでニコチン酸になる
トリゴネリンは熱に弱いので、深煎りになればなるだけニコチン酸に変わっていきます。
浅煎り焙煎だと半分位はトリゴネリンが残りますが、アイス珈琲焙煎だと大半はコレステロール値を下げる効果のある、ニコチン酸というビタミンに変わります。
ニコチン酸は、タバコに含まれるニコチンとは全く別物です。ニコチン酸は、ビタミンB群に属していて、成人の場合、一日に十数㍉㌘取ることが必要とされています。(引用:田口寛・アイスコーヒーはコレステロール値が下がり心臓病を防げる)
トリゴネリンが減りフェニルインダンが増す
2018年カナダの脳疾患を研究している機関が、蛋白質異常によって発症するアルツハイマーとパーキンソン病に効果のある物質が、フェニルインダンである事をを突き止めました。
当初カフェインがそれではないかと言われていましたが、珈琲のカフェインの有無に関係なく、ダークローストの珈琲には脳疾患に効果がある事が分ったので、異常たんぱく阻害物質は何なのか?を探したわけです。
コーヒーが脳疾患に効くことは、下の記事で確認して下さい。
フェニルインダンは、トリゴネリンと違い焙煎が深くなるごとに増える物質で、脳の疾患に効くと言われています。
フェニルインダンは、特にアルツハイマー型認知症とパーキンソン病に効果が認められています。
脳に出来る不良蛋白質の生成を阻害するのがフェニルインダンです。脳疾患による頭痛にも効きます。
頭痛持ちは紅茶でなく珈琲を飲む
義母は薬剤師でした。
薬剤師の義母は、妻が頭痛持ちと聞いて、「紅茶でなく、珈琲飲むように、珈琲は頭痛に効くから」と述べました。
妻のにその辺のことを詳しく聞くと、もともと珈琲を飲み始めたのは頭痛を治すためだったそうです。
特に珈琲が好きだったから飲み始めたわけではなく、何とかつらい頭痛を和らげたい一心で、コーヒーを飲み始めた訳です。
義母一家は全員紅茶党です。家庭内で珈琲を飲む習慣は無いそうです。しかし、頭痛持ちの妻にだけは、珈琲の常飲を薦めました。
カフェインを取るだけなら、紅茶などの茶類で十分です。
カフェインに関しては下記、記事参照。
何故わざわざ、今まで飲んでこなかった珈琲を、現役薬剤師の方が薦めたのかですが、紅茶にない成分、トリゴネリンと、ポリフェノールが含まれているからです。
頭痛に効く珈琲の成分は4つ
薬剤師の義母は、とりあえず「主にカフェインが頭痛に効く」とだけは言ってくれたそうです。
しかし、薬剤師の方が紅茶にも同量のカフェインが入っていることを知らないわけはありません。
ですので、珈琲にはカフェイン以外に頭痛に効く成分があるという事になります。
ホット珈琲にはカフェイン以外の主成分として、あと3種類入っています。それはポリフェノールとトリゴネリンとフェニルインダンです。
上記の3つがカフェイン以外にも頭痛に効く成分であるという事です。
カフェインは血行を促進して頭痛を治す
珈琲の主成分、カフェイン・ポリフェノール・トリゴネリン・フェニルインダン4つのそれぞれの効能を見てみるとカフェインを飲むと血管が収縮します。
血管が収縮すると、結果として血行が改善されます。
もともと、頭痛の主な原因は、血管拡張によって引き起こされたものなので、拡張した脳の血管を逆に、収縮してくれるのですからカフェインが血管拡張性の片頭痛に効果があるのは当たり前です。
実際、薬局などで処方されている頭痛薬には、大抵カフェインが入っています。
これがカフェインが頭痛に効く要因です。
カフェインの血管収縮作用については、下のブログを読んで下さい。
ポリフェノール血管修復作用
ポリフェノールという言葉、度々聞かれていると思います。
それほど、有名な良い成分の代表という事です。
実は、日本人はこの良い成分代表のポリフェノールを、主に珈琲から取っています。
フレンチパラドックスで有名なフランス人は、赤ワインからポリフェノールを取っています。
一方日本人は、若返りの成分ポリフェノールを主に珈琲から摂取しているのです。
珈琲の主成分、ポリフェノールの作用としては、アンチエイジングがあります。
つまりボロボロに錆びついてしまった脳血管を若返らせてくれるわけです。
この作用が、長期的に頭痛を和らげてくれるわけです。
トリゴネリンの脳神経を再生する効果
コーヒーの三つ目の主成分、トリゴネリンに関してです。
トリゴネリンって、実は2007年ぐらいから、すごく注目されている栄養素です。
一時は、脳細胞を唯一再生してくれる物質としてメディアで取り上げられ、「トリゴネリン入り珈琲下さい」と言うお問い合わせが度々あったほどです。
トリゴネリン自体は、どんな珈琲にも含まれているので、普通のレギュラーコーヒーを飲めば、間違いなくトリゴネリンを摂取することができます。
トリゴネリンの作用は、脳神経細胞のシナプスの成長を促してくれることです。
つまり、老化で失われてしまった、脳神経同士のつながりを再生してくれる訳です
細胞同士をリンクするってことですね。新たにリンクでつながれば、新たな機能が出来ます。
記憶や運動神経も、もともとは神経細胞同士のリンクによって形成されるので、シナプス結合の促進は、人間らしさを取り戻す事でもあります。
これが、痴呆にトリゴネ珈琲が効果的だと言われる理由です。
神経同士の細胞が再リンクされると、そこに新たな血流が生まれます。
一時的に血行不良によって死絶えた場所にも、新たな生命が宿るってことですね。
失われた血流を再度呼び戻すことで、脳全体の健康も促進されて頭痛が緩和されます。
珈琲は低気圧の頭痛を治す
頭痛って辛いです。特に女性は、慢性的な頭痛に悩まれている方が多いです。
そんな方は頭痛薬でなく、フレッシュなレギュラーコーヒーを飲むことをお薦めします。
気圧が変化する雨の前とか、低気圧が張り出す気候の変わり目、台風が来るときなどは、血管拡張性の片頭痛が起こりやすくなります。
そういったときに予防として、コーヒーを飲んで備えて置くというのも、非常に有効な手段です。
二日酔いによる血管拡張性頭痛に関しては、下のブログを読んで下さい。
トリゴネリン珈琲・まとめ
アイス珈琲は痛みやすいので、ボトル入りの珈琲は避けた方が良いです。
すぎた珈琲では注文後、焙煎してその日のうちに発送しますので、体に良くて安心・安全なコーヒーを継続的に飲んで頂けます。
トリゴネリンは浅煎りの珈琲豆に豊富に入っています。
お尋ねです。
せっかくの浅煎りでも、熱湯で淹れてしまうとトリゴネンは失われますか?
熟読しないでこのようなお尋ねをして申し訳ありません。
トリゴネコーヒーはとても美味しくて、気に入って飲ませて頂いております。
焙煎時の温度は200℃くらいなので、トリゴネリンは科学的に変質しますが、
ドリップの温度は85℃くらいなので、ほとんど変質しないので大丈夫です。