マスター
10月1日がコーヒーの日なのは、ブラジルのニュークロップの収穫が始まるからなんだよ。
ネコママ
オーリーハーベストと言う珈琲ね。
マスター
ケニア産珈琲のニュークロップが日本で流通するのは6月くらい。
ネコママ
ニュークロップが待ち遠しいな。
今回は、珈琲豆の呼び名、ニュークロップやオールドクロップについて解説します。
ニュークロップとオールドクロップ
マスター
収穫直後のコーヒー豆をニュークロップ、エイジングさせた珈琲豆をオールドクロップと言って珈琲は呼び名が変わっていくんだ。
ネコママ
お米の新米古米みたいだね。
マスター
コーヒー豆は収穫した時期によって、4種類の呼び名があるんだ。
ネコママ
なんかややこしいな。
コーヒー豆は経年劣化するごとに、呼び名が変わります。新しい順に書くと
- ニュークロップ
- カレントクロップ
- パーストクロップ
- オールドクロップ
それぞれ詳しく説明すると
ニュークロップ(当年産珈琲豆) |
収穫直後~数ヶ月くらいの生豆を指す |
収穫直後のコーヒー生豆は、グリーンビーンとも呼ばれ、緑色をしていて青臭い香りがします。 ニュークロップは水分保有が高いので深煎りする必要があり、風味や味が明確に出るのですが、円やかさには欠ける。はじめに強火力で乾煎りすると、焙煎ムラを少なく出来る。 近年は珈琲チェリーの精製技術が向上しているので、生豆の欠点が少なく、ニュークロップを使用する焙煎所が増えている。 |
カレントクロップ(最新の流通珈琲豆) |
収穫して、数ヶ月~1年くらいの生豆 |
収穫してから数か月たっているので、水分保有や風味が円やかになり青臭さが無くなっている。尖った個性が影を潜め、落ち着いた味わいになる。個性が強すぎる珈琲豆の場合、これくらい経年劣化した方が扱いやすく、ローストが容易で焙煎ムラが生じにくい。日本で流通している殆どの生豆は輸入なので、この程度経年劣化している珈琲が大半である。 |
パストクロップ(前年収穫のコーヒー豆) |
収穫して、1ヵ年~2ヵ年くらいの生豆 |
コーヒー豆は収穫してから一年以上たつと、緑がかった色は白や黄色に近くなる。ローストすると、風味・香り・味わいは平たく、貧弱な個性のコーヒーになる。深煎りにするとボディが無くスモーキーになり、浅煎りだとスカスカの風味で味わい薄い。ブレンドに用いると良く、単体で使うには難がある。 |
オールドクロップ(エイジングさせた豆) |
収穫して、3ヵ年くらい経った生豆 |
エイジングは珈琲豆の強すぎる個性や欠点を和らげ、熟成の効果によって積極的に味わい深い生豆を得る手段。精製の技術が発達した現代では用いられる事が少なくなった技術。ガテマラなどの珈琲産地では出荷後に残った欠点の多い生豆をエイジングで枯らせ、自家消費するために用いられる。オールドクロップの市場価値は近年余りない。 |
インドモンスーンについて
マスター
インド産の珈琲は個性が強いので偏西風(モンスーン)にさらしてエイジングさせます。
ニュークロップとオールドクロップの価値
珈琲趣味人
ニュークロップが美味しいのね。
マスター
そういう事になります。
珈琲趣味人
オールドクロップの喫茶店とか、むかし結構あったんだよ。
マスター
氷点熟成とかありますが、精製法が発達した今は意味はないです。
一昔前は、珈琲の選別や乾燥技術が未熟であったため、欠点を取るためにエイジングによってオールドクロップにする価値がありました。
現代ではエイジングの価値が薄れて、ニュークロップの風味が一番であるという風潮になっています。
エイジングに価値があるとするのなら、出荷後の欠点だらけの珈琲豆を自家消費するためにオールドクロップにする事ぐらいです。
ニュークロップ珈琲・まとめ
ネコママ
すぎた珈琲が扱っている珈琲豆はニュークロップばかりだよね。
マスター
スペシャリティコーヒーしか置いてないからね。
ネコママ
スペシャルティ珈琲は欠点が少ないもんね。
マスター
ニュークロップの良さは高品質の珈琲豆の方がより際立つからね。
厳格な精製過程を踏んでいるスペシャルティ珈琲業界では、ニュークロップのコーヒー豆を扱うのは常識です。
理由はスペシャリティ珈琲の方が風味が明瞭で、スッキリした酸味を味わえるからです。
各珈琲産地の独特の風味を楽しむのがスペシャルティ珈琲の存在意義なので、個性が際立っているニュークロップの方が都合が良い訳です。
ネコママ
これからも、より良いスペシャルティコーヒーのニュークロップを皆様にお届け致します。
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