人はなぜ、コーヒーを求めるのか?
いろいろな理由があると思いますが、その一つは芳ばしいコーヒーアロマを胸いっぱい吸い込むためです。
コーヒーは別名「飲むかおり」と言います。
わたしは平群・道の駅でホット珈琲を販売しており、その時コーヒーアロマを沢山出すために、注文を受けてからコーヒー豆を挽いて、ドリップします。
(コーヒーアロマが出る様子👇)
すると、お客様は「香りだけで癒やされる」と仰います。
その時確信するわけです。コーヒーアロマには癒やしの効果があると。
今回はそんな珈琲の癒やしの効果、コーヒーアロマについて書いて行きます。
コーヒーアロマは3分の命
珈琲の主成分は以下の4つ。
- カフェイン
- ポリフェノール
- トリゴネリン
- コーヒーアロマ
カフェイン・ポリフェノール・トリゴネリンは長持ちしますが、コーヒーアロマは桜の花びらが散る様にすごく短命です。
(珈琲アロマは桜の花びらの様に短命)
どれくらい短命かというと、ドリップしてからわずか3分でその命を終えます。
また、どんな珈琲でもアロマテラピーの効果がある訳でなく、焙煎したての新鮮なレギュラー珈琲にしかコーヒーアロマは含まれていない。
コーヒーアロマはすごく限定的な条件で姿を現す希少な成分です。
コーヒーアロマの効果
運よくコーヒーアロマを吸い込むことができれば、いろんな良い効果を享受できる。
コーヒーアロマは、香り成分で出来ています。(当たり前ですね)
コーヒーの香り成分は約400種類以上あると言われていますが、その全容は解明されておらず、数百種類ある香り成分と、効果の関係はブラックボックスの中です。
ただ、その効能はおおむね分っており、新鮮なレギュラー珈琲から出るコーヒーアロマには、オレンジ3個分の抗酸化作用があります。
(レギュラー珈琲1杯でオレンジ3個分の効果)
抗酸化作用とは、老化の逆で若返りの作用です。
私たちは酸素を吸ってエネルギーを作っているのですが、その過程で細胞が酸化します。この酸化が細胞劣化の原因です。
ポリフェノールやコーヒーアロマの抗酸化作用は、酸化・老化してしまった体の細胞を還元し、酸化物質を取り去る。
(ポリフェノールに関しては下記事参照)
コーヒー3タテの秘密
コーヒーアロマは繊細な成分です。
コーヒーアロマを効果的に出すには
- 焼きタテ
- 挽きタテ
- 入れタテ
でドリップしないといけません。
焼きタテとは焙煎したての事で、珈琲豆がアロマ成分を留めていられるのは焙煎から約2週間。
完璧に保存したとしても、アロマを留めていられるのは一か月が限度です。
焙煎一か月以内の珈琲豆でないとアロマは期待できない。
次に、挽きタテとは、ドリップする直前にグラインドする事です。
コーヒーアロマはグラインドして珈琲豆を砕くときに最も放出されます。
コーヒーミルを用意して、ドリップする直前にグラインドするのは、コーヒーアロマを沢山取り込むためです。
3つ目の入れタテとはドリップ直後の珈琲の事。
せっかく焼きタテ・挽きタテで珈琲を入れても、すぐに飲まないとコーヒーアロマは風に散ってしまいます。
タイムリミットは抽出後、約3分です。
珈琲をドリップしたら、なるべく早く飲み始めましょう。
ちなみにエスプレッソは抽出後、30秒以内に飲むことが粋であると言われています。
それほどコーヒーアロマと言う物は、生ものだという事です。
珈琲の香り効果・まとめ
コーヒーアロマに関していろいろと書きました。
イタリア人男子がエスプレッソを飲む時は、バンコ(立ち飲みカウンター)で出された珈琲を一気飲みして颯爽と出かけます。
イギリス人やフランス人からしたら、セッカチ過ぎてついていけない習慣だそうです。
しかし、珈琲アロマを一番効果的に楽しんでいるのは、イタリア人なのかもしれません。