今回は、コーヒーの蒸らしの意味と方法に関してお伝えします。
コーヒーの蒸らしは3分間
珈琲粉を蒸らす意味は二つあります。
- 珈琲粉に入っている炭酸ガスを抜く
- 珈琲粉にお湯の通り道を付ける
珈琲豆は焙煎過程で二酸化炭素(炭酸ガス)が吸着します。
蒸らしを行わないで、炭酸ガスが入った状態の珈琲粉を抽出するとカップにガスが入ってしまい二酸化炭素臭い珈琲になってしまいます。
コーヒードリップする前には沸騰しているお湯を使って蒸らしを十分行い、二酸化炭素ガスを完全に追い出してください。
珈琲を蒸らして膨らまない訳
蒸らしたときにコーヒーの泡が出ないことがあります。原因は4つあって、
- 珈琲豆が古くてガスが抜けている
- 生焼けでガスが入っていない
- 焙煎が深くてガスが抜けている
- 金属フィルターでガスが下から出る
珈琲豆を蒸らしたときに十分膨らむ、新鮮なレギュラー珈琲をお買い求めください。
蒸らしでコーヒーにお湯の通り道を作る
蒸らしが終わってドリップする時は、それ以上膨らんではいけません。
ドリップ中に膨らむのは、珈琲粉の中にガスが残っていて、コーヒーの層にエキスが染み出る通り道が出来ていないからです。
蒸らしの時間の目安は約3分間ですが正確に表現するとすれば、ドリップしているときに泡が出ないぐらいの時間、十分に蒸らすというのが正しい言い方です。
ドリップ中に珈琲豆が膨らむとリキッドに二酸化炭素が入り込んで、ガス臭くて美味しいエキスが出ていないスカスカの味の珈琲になります。
コーヒーを蒸らすと濃いエキスが出来る
珈琲ドリップしたエキスは3種類に大別します。
- 最初の一滴のエキス
- 中盤のコーヒーエキス
- 最後の一滴のエキス
このうちカップに入れて飲むのは、①の最初のエキスと②の中盤のエキスです。
ドリップ後半に抽出される最後のエキスは、デガラシや雑味の成分なので捨ててしまい、捨てた分だけお湯で薄めます。
珈琲の濃度調整はどうすればよいか?
珈琲の濃度調整をする時は、大抵コーヒー豆の粒度を細かくすることで解決されますが、細かく挽けば挽くだけ雑味・エグミ成分が溶け出してしまいます。
スッキリとした味で、なおかつシッカリとした風味の珈琲にするコツは、挽き具合でコーヒーの味を加減するのではなく、蒸らしを長時間する事によって調整すると良いです。
コーヒーの蒸らし・まとめ
珈琲を美味しく入れるコツは蒸らしに始まり蒸らしに終わります。
すぎた珈琲ではコーヒー豆を買って頂いたお客様の目の前で、ドリップ名人が蒸らしや抽出の実演を随時しております。