焼立ての美味しいフェアトレード珈琲豆を手ごろな値段で、店舗・通販販売して15年以上たちました。コーヒーブロガーのすぎたです。
珈琲豆に限らずフェアトレードという物をご存じでない方が多いのですが、フェアトレードとは何か簡単に説明すると、貧しい生産国を守るための国際的な取り組みの事をいいます。
この記事を読めばフェアトレード珈琲豆の認証が、どれだけ大切な問題なのか。現状の生産国・企業・地球にとって不可欠な商品なのか分かって頂けます。
フェアトレード珈琲豆の値段
フェアトレードコーヒーの認証は、コーヒーの産地が取得すればよいので、値段は一般的なコーヒー豆と大差ありません。
有機JASの場合は珈琲産地と加工現場両方で認証を取らなければならないので、場合によっては一般的な値段の倍くらいになります。
フェアトレード珈琲の認証は、生産地で取得すれば認証シールを貼る事ができるので値段が高くなることはありません。生産者にも、販売者業者にも、消費者にとっても良い国際認証制度と言えます。
フェアトレード珈琲とは?
フェアトレード珈琲とは何かというと珈琲相場がどれだけ下落しても、輸入業者は産地に対して最低価格以上の値段で買わなければならない制度の事を言います。最低賃金の様な物ですね。
日本のコーヒー生豆の輸入業者もこのフェアトレード協会に参加している所がたくさんあり、そういった業者からフェアトレード珈琲を買うと産地への支援を行う事が出来るわけです。
フェアトレードとは価格が変動しやすい農産物の値段を均一化させ、持続可能な生産が出来るように、珈琲農園を支援する国際的な取り組みの事をいいます。
フェアトレード珈琲の現状
農作物は不作だとダメだと思われがちですが、逆に豊作の方がコーヒー豆の値段が暴落して、コーヒー農園の経営が成り立たなくなります。
2019年の夏に、コロンビアのコーヒー農園の廃業や売渡のニュースが取りざたされましたが、実はコーヒーだけでなく農作物は採れすぎることによる害の方が大きいのです。
コーヒー農園の経営は常に不安定な基盤の上に成り立っています。フェアトレード認証は産地に安定と地域活性化をもたらす国際的な制度なのです。
フェアトレード珈琲の国
カカオや珈琲農園などの劣悪な環境で、奴隷のように働かされている子供たちがいるという話があります。
農園の取引先はネスレ。
ネスレとカカオ農園の訴訟問題は、下の記事で読んで下さい。
カカオ農園に限らず、コーヒー農園もよく似たものです。
コーヒーの産地では普通に子供たちが働いていますし、逆に正当なお金をもらえるなら、喜んで労働している子供たちがいます。
戦前の日本でも普通に子供たちが田植えや、稲刈りに駆り出されていました。
おじさん達も、田植えや稲刈りの季節になると、お爺さんが学校へ迎えに来て農作業を手伝わさせていたそうです。
他の農家の子供たちも、みんな学校から連れ出されて農作業を手伝います。
フェアトレードの取り組みは、貧しい国の支援にもなります。フェアトレードで得られた資金は学校やインフラの整備にも使われるからです。
フェアトレード珈琲の問題
フェアトレードの認証団体や、認証を得るために設立された各国の協同組合も、運営費がいります。つまり認証シールが貼ってあるコーヒー豆を買っても100%農家さんへ手渡されるわけではないのです。
フェアトレードの認証シールが貼っていなくても、直接農家さんから適正な価格で買い取っている企業もあるので、そちらの方がより産地を支援している場合もでてきます。
フェアトレードの認証制度は非常に有意義な活動ですが、時として中間に入っている運営団体が農業経営を悪化させることもあります。
フェアトレード珈琲の企業
ネスレが批判されたのは、正当な報酬を農家に払っていなかったことと、子供たちが農作業をしていることを見て見ぬふりをしていたからです。
そんな批判を受けて、ネスレは子供たちが働かされている農家との取引をしないことに決めました。
ネスレのフェアトレードなどの業務改善に関しては下のリンクからご覧下さい。
ネスレはネスレのカカオ・サプライチェーンに関する公正労働協会(FLA)の報告書に対応するために児童労働問題に取り組む行動計画を策定しました。
国際フェアトレード認証の取り組みは、世界の貧困な農家に対して、国際取引市場に関係なく、最低価格を保証する取り組みなわけです。
ある一定基準を満たす農産物であれば、フェアトレード認証を受けることが出来ます。
すると、認証を受けた商品は売り上げの一部が必ず生産者の手元に届きます。
フェアトレード認証はそんな世界規模の活動なわけです。
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上記のピープルツリーのチョコレートはフェアトレードですが、日本のチョコレートの様に添加物が入っていないので、とても純粋で美味しいです。
フェアトレード認証を受けられる商品は真面なものだけなので、消費者にとってもメリットになります。
フェアトレード以外の認証
フェアトレード以外にも様々な認証制度がありますが、いずれの制度も限りある地球資源を大切に守りながら、持続可能な農業運営をするための物です。
- フェアトレード
- 有機JAS
- レインフォレスト・アライアンス
- カップオブエクセレンス
- ナショナルウィナー
- スペシャルティコーヒー
カップオブエクセレンス認証については下のブログをご覧ください。
フェアトレード珈琲豆の通販
フェアトレードや有機珈琲の生産で有名な所は、コロンビアのウイラ地方です。別名シエラネバダと言われる事もあり、シエラネバダ山の麓に広がっている肥沃な農業地帯を指します。
フェアトレードや有機認証は各農家でとる事は難しく、大抵は協同組合が設立されて大きな地域が一丸となって取り組みます。
フェアトレード珈琲豆・まとめ
フェアトレード認証を受けている珈琲豆の場合、450グラム買う毎に約210円、生産者に届きます。
更に有機認証も受けていると、プラス60円されます。