平群道の駅でお客様にホット珈琲をサーブしていて高い確率で、「アメリカンにして下さい」と言われます。
どれくらいの比率かというと、10杯注文されるうちの2杯くらいはアメリカンにしテート言われます。
で、一体アメリカンって何なんでしょう?
お客様からしたら、アメリカンコーヒーって、多分ホットよりも薄くて、お砂糖やフレッシュを入れなくても飲めるコーヒーっていうイメージだと思います。
むかし勤めていた喫茶店でも、ホットをお湯で割って、分量の割り増しをした珈琲をアメリカンとして販売していました。(1990年頃の話)
ご年配(55歳以上)の方からすれば、
ホットは濃くて飲み難いので、砂糖やフレッシュを入れる代わりに、お湯で薄めて飲み易くした、ホット珈琲のお湯割りがアメリカン
というイメージなのでしょう。
今回はアメリカン珈琲の由来をお話しします。
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アメリカンは日本の珈琲
アメリカンって、言うくらいなのだから、その発祥地はアメリカ合衆国に違いないと思っていたのですが、調べてみると、USAにはアメリカンがないことが分かりました・・・
じゃあ、アメリカンってなんだろう?ってなるわけですが、
昔USAにビジネスや旅行に行っていた人たちが、現地で飲んだ珈琲が薄くてすっぱかったので、そこで飲んだ珈琲を日本に帰ってきて再現した
のが、日本流アメリカン珈琲になったわけです。
ちなみにUSAで当時飲まれていたコーヒーには特に名称はなく、コーヒープリーズ、と注文するだけで出てくるものでした。
んん・・結局アメリカンコーヒーって和製英語ですらなく、あくまで日本オリジナルの珈琲を、アメリカンコーヒーと言う名称にしたって事になります。(ああややこしやややこしや)
アメリカコーヒーの発祥
ついでにUSAで日本の人たちが当時飲んだ、アメリカの珈琲って何だったのか?を見てみます?
USAは当初、イギリスのプロテスタントの人達が中心に移民した入植地でした。
イギリスでは今も昔も、紅茶を飲むことが日常だったので、アメリカに入植したイギリス人たちも紅茶を飲んでいました。
しかし、本国から送られてくる紅茶には、随分と高い関税がかけられていたらしく、それに怒ったアメリカ入植者たちが、ボストンに集積された紅茶を海に投げ捨ててしまいました。(詳しくは下ブログ参照)
それ以来、USAでは紅茶の代わりに、
ブラジルから安く輸入した珈琲を、浅く炒って、パーコレーターで煮だして、紅茶に似せた味にした物
を飲むようになったと言う訳です。
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USAで上のパーコレーターで抽出された、珈琲を飲んだ日本人が、本国に帰ってきてそれを再現すべく、当時日本で大流行していた喫茶店珈琲(コテコテ、エグエグ、濃厚の珈琲)をお湯で割ってもらって飲んだわけですね。
実際のアメリカン珈琲とは?
日本では、アメリカンコーヒーを大層持ち上げて、専門家らしく浅く炒った(ミディアムロースト?)珈琲を使ったものが、本当のアメリカンだよ。
と言う専門家もいますが、んなこと考えるまでもなく、現実はてけとーにホットをお湯で薄めたものが、実際のアメリカンコーヒーです。
まあそれだけ、日本人は珈琲への思い入れが強く、バリエーションを増やして珈琲文化をアップデートしていきたいのでしょうね。
まさしく、アメリカンコーヒーは日本人が作り出した、日本人のための珈琲ってことだと思います。
ん・・・?まてよ、
ホットを好んでストレートで飲むのは日本人位なので、日本流ホットは全部アメリカンコーヒー
なのかもしれませんね。
あっ。これは新しい発見かもw
ちなみに、アメリカでは7割近い人が、パーコレーター珈琲にお砂糖や、ミルクを加えて飲みます。
コーヒーだけをストレートで飲むのは、日本人くらいです。
アメリカーノはエスプレッソ
あと一つ、付け加えないといけない事があります。
先日ドイツに行っている知り合いのミュージシャンが、ミュンヘンで ”アメリカンミッケ” というメッセージをくれたのですが、それは正確にはアメリカンではなく、アメリカーノという飲み物です。
いわゆる、エスプレッソのお湯割りです。
これ、結構間勘違いしている人が多いです。
もひとついうと、日本のイタリアンで出てくるホットはこのアメリカーノであることが多いです。
エスプレッソのお湯割りが、イタ飯屋さんのホットです。
アメリカーノはコーヒーの表面にうっすらとクレマが浮いているので直にわかります。(上インスタ参照)
アメリカーノの名称の由来は、アメリカ人はエスプレッソをストレートで飲めなかったので、お湯で薄めて飲んだそうです。
それを見たイタリア人が、侮蔑の意味を込めて命名したそうです。(イタリア男子はエスプレッソをストレートで一気飲みするのが習慣)
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
恥ずかしながら、カフェで働いているのに、アメリカンの本当のことを知りませんでした!いや〜ビックリです!日本にしかないんですね!!勉強になりました!ありがとうございます*
コメントありがとうございます。 ^^) _旦~~
日本人の珈琲に対する思い入れの強さが生み出した、珈琲だと思います。(/・ω・)/
めちゃくちゃ勉強になりましたー!!
貴重な情報をありがとうございます!
僕もコーヒーを出す仕事をしているので、ブラジルから安い豆を仕入れて〜とかは知っていたのですが、エスプレッソベースのアメリカーノのことなども知れて全てが繋がりました!
面白い記事楽しみにしてます!
日本の珈琲文化は、懐が深いので、いろんな国からいろんな珈琲が入ってきて楽しいですね。
入ってきた珈琲文化を、日本流にアレンジして、日本人向けの珈琲に作り替えてしまうのも、日本人らしくて、独特だなーといつも思っています。 ^^) _旦~~